〈相談者に対する苦情処理委員会のコメント〉
味覚については個人差があることも考慮し、また入居者のそれまでの食生活は千差万別なので、ホームはできるだけ共通の味覚に近い調理方法への配慮が求められます。意見箱や運営懇談会※等で入居者の意見を聴く取組みを根気よく求めましょう。
※運営懇談会:ホーム側と入居者等により、ホームの運営について意見交換を行う場。
〈解説〉
有料老人ホーム設置運営標準指導指針※9サービス等(1)では「(ホームの)設置者は、入居者に対して、契約内容に基づき、次に掲げるサービス等を自ら提供する場合にあっては、それぞれ、その心身の状況に応じた適切なサービスを提供すること。一食事サービス イ高齢者に適した食事を提供すること。ロ栄養士による献立表を作成すること。ハ食堂において食事をすることが困難であるなど、入居者の希望に応じて、居室において食事を提供するなど必要な配慮を行うこと。」としています。ホームには、栄養士による献立表を作成し、高齢者に適した食事を提供することが求められています。
※有料老人ホーム設置運営標準指導指針(以下「指導指針」と言います。):国が示した有料老人ホームの設置や運営に関する基準。都道府県等ごとに「有料老人ホーム設置運営指導指針」を定めている。