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入居あれこれ

会員ホームインタビュー記事「奈良ニッセイエデンの園」

第三者チェック

 

奈良ニッセイエデンの園

「その人らしい人生を丁寧に支える」

有料老人ホームへの入居を検討されている皆様にあんしんできる住まい選びをしていただくため、協会で実施している【サービス第三者評価】を受審されたホームをご紹介します。 

サービス第三者評価とは、ホームが外部の専門家による評価を受けることで、自分たちでは見えなかった改善点に気付き、質の向上に励んでいただくことを目的としている当協会の事業です。詳細は「こちら」をクリックしてください。
※「奈良ニッセイエデンの園」の評価結果は本ページ下部よりダウンロードしてご覧いただけます。

今回ご紹介するのは、2024年度にサービス第三者評価を受審された介護付有料老人ホーム「奈良ニッセイエデンの園」(奈良県北葛城郡河合町)です。「京阪神のベッドタウン」として知られる西大和ニュータウンに位置し、落ち着いた住環境と利便性が両立したホームです。周辺には、ショッピングセンター、コンビニエンスストア、美容院、診療所、郵便局など各種施設が充実しています。

「奈良ニッセイエデンの園」副園長の吉田亮作さん、管理師長の近藤千賀子さん、生活サービス課課長の西光牧世さん、居室サービス課係長の新庄優さん、介護居室サービス課係長の井根寛明さんに、ホームでの取り組みについてお話をうかがいました。

 

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※右から、介護居室サービス課係長の井根寛明さん、副園長の吉田亮作さん、管理師長の近藤千賀子さん、居室サービス課係長の新庄優さん、生活サービス課課長の西光牧世さん(202510月現在)

 

−−地域に開かれたシルバーサービスの拠点

事務局:「奈良ニッセイエデンの園」の特徴を教えてください。

吉田(「奈良ニッセイエデンの園」副園長。以下、吉田):当ホームは入居時自立型のホームで、お元気な時から最期まで、ご入居者お一人おひとりの「健康」「生きがい」「安心」を支援し続けています。厚労省の事業「WACWell Aging Community):ふるさと21健康長寿のまちづくり事業」の全国第1号の施設として認定を受け、疾病予防運動センター、診療所、高齢者総合福祉センターなどを併設し、ご入居者と地域の方が日常的に触れ合う暮らしを実現しています(いずれの施設も同財団〈公益財団法人ニッセイ聖隷健康福祉財団〉が運営。診療所は、年2回の定期健康診査・年10回の簡易健康診査、健康相談は無料、その他の費用は自己負担。疾病予防センターと高齢者総合福祉センターは、一部有料プログラムあり)。

事務局:普段の生活の中でご入居者と地域の方がふれあうシーンは多いですか。

西光(「奈良ニッセイエデンの園」生活サービス課課長。以下、西光):とても多いです。例えば、敷地内の高齢者総合福祉センター「ふれあいプラザ」では、音楽コンサート、フラワーアレンジメント講座、スマホ写真講座など多彩なイベントを開催していて、ご入居者と地域の方が共に楽しんでいます。また、当ホームにはご入居者が自主的につくられたさまざまなサークルがあるのですが、地域の方もたくさん参加されて、一緒に活動しています。地域の保育園や小学校の子どもたちがホームにやってきて、ご入居者と交流することもあります。

 

−−穏やかで思いやりのこもったコミュニケーションを

事務局:第三者評価では、施設全体でご入居者の権利擁護に取り組んでいることが高く評価されていて、「全ての職員が入居者と職員仲間に話しかける言葉が穏やかで丁寧である」と表記されています。接遇ではどのようなことを大切にしていますか。

吉田:職員の対応に安心感を持っていただけるよう、明るい笑顔、清潔感のある身だしなみ、気持ちに寄り添った表情、立ち振る舞い、言葉使い、傾聴の姿勢を大切にしています。また、人財育成委員会が毎年さまざまな取り組みを実施していて、各部署の接遇の様子を学びあう交換研修を行ったり、e-ラーニングによる接遇学習を行ったり。接遇への取り組みがマンネリ化・形骸化しないように心がけています。

新庄(「奈良ニッセイエデンの園」居室サービス課係長。以下、新庄):認知症の方との関わり方については専門委員会を設け、職員への研修会を毎年行っています。また、ご入居者に向けた認知症の勉強会も開催しています。職員もご入居者も認知症への理解を深め、認知症の方に優しい施設を目指しています。

近藤(「奈良ニッセイエデンの園」管理師長。以下、近藤):当ホームでは、職員同士の接遇もとても大切に考えています。お互いに尊重しあい活発に意見を出し合える職場風土を醸成すること、働きやすい環境で元気に働いていただくことが、ご入居者への丁寧なサービスにもつながると思うのです。そのため、副園長や私が定期的に現場を巡回して、働きにくそうな様子はないか、丁寧なコミュニケーションが行われているか、確認するようにしています。

 

−−お一人おひとりのご希望をしっかり把握

事務局:ご入居者のお一人おひとりのご希望を把握するためには、どのような取り組みを行っていますか。

西光:自立の方はご自分のペースで生活をされているので、そのままだと交流の場面が少なくなる可能性があります。そこで、「ちょっとおせっかいな隣人」を目指し、積極的に会話することを心がけています。まず、ご入居の2週間後、1カ月後、3カ月後に居室訪問をして、ホームの暮らしに慣れたか確認しています。その後も、年に1回の居室訪問をして、生活のご様子をお伺いしています。

新庄:「奈良ニッセイエデンの園」では、ご入居者お一人おひとりに「人生会議手帳」をお渡しして、これまでの人生で大切にしてきたこと、これからの人生をどう過ごしたいか、どんな介護や医療を受けたいか、どんな看取り期を送りたいかなど、人生についての想いを書いていただいています。時間が経つとお気持ちが変わることもありますので、希望内容が変わったら内容を更新しています。1年に1回の居室訪問のタイミングでも、内容を確認しています。また、「マイメモリーシート」というファイルもあって、こちらには、健康状態や既往歴、好きな食べ物と嫌いな食べ物、普段の家事のやり方、毎日の習慣、ご趣味などをまとめています。例えば、洗濯のやり方のこだわりを書いていただいた場合、将来的にご自身で洗濯ができなくなっても、職員がそのこだわりを守りながらお手伝いししています。

事務局:人生全体に関するご希望と、日常生活に関するご希望の双方を、丁寧に把握されているのですね。ご希望を反映した具体例をお教えいただけますか?

西光:例えば、男性のご入居者から「男性が集まれる場がないんだよね」というお声をいただき、男性を対象とした企画を立てました。近所のコーヒー屋さんに来ていただき、コーヒーの美味しい淹れ方講座をしていただいたところ、20名ほどの男性ご入居者が集い、楽しく過ごしていただけました。また、お食事について「味が濃い」「味が薄い」という相反するご意見が寄せられ、非常に悩みました。あれこれ考えた結果、この10月から「減塩食」メニューを導入。通常のメニューか減塩メニューか、お好きな方を選んでいただけるようにしました。

事務局:認知症のご入居者の残存機能の維持・向上についても積極的に取り組んでいるそうですが、具体的な事例を教えてください。

新庄:認知症が進んでいて、人と話すのが苦手で、お部屋にとじこもりがちな方がいらっしゃいました。そのご入居者はもともとピアノを弾くのが大好きでお部屋にもピアノを置いていたのですが、認知症になってからはピアノに触ることがなくなっていました。そこである時、「デイサロンにあるピアノを弾いてみませんか? 気が向いたらいつでもお越しください」とお声がけをしたところ、来てくださったんです! それからは、たびたびデイサロンのピアノを弾いてくださるようになり、ブランクがあって最初は上手く動かなかった手も動くようになり、見事な演奏をされるようになりました。今では、ご入居者が集まる行事の時に季節の曲を弾いていただくこともあります。他のご入居者から「とてもお上手ですね」と話しかけられて、楽しそうに交流する場面も見られます。できないことに目を向けるのではなく、できること、得意なことを大切にするよう、日々心がけています。

 

−−心からのご希望によりそう看取り

事務局:第三者評価では、看取りの支援についても高く評価されています。看取りケアについて大切にしていることを教えてください。

井根(「奈良ニッセイエデンの園」介護居室サービス課係長。以下、井根):当ホームでは、「最期までその人らしく生活できることを支える」という基本方針を大切にしています。人生会議手帳、居室訪問などで、どのような最期を迎えたいのかヒアリングを重ね、経口摂取が困難になったときの対応、急変時の延命処置、ご本人やご家族が最期にしたいことなどを丁寧に確認しています。看取り期に入るとご自分で意思を表示するのが難しくなるため、お元気な時から長年の積み重ねで、お一人おひとりのご意向を確認するように尽力しています。

事務局:特に印象的だった看取りの事例があれば教えてください。

井根:ご夫婦で介護居室にお住まいのご入居者が、そろって看取り期を迎えられたことがありました。お2人とも衰弱が進み、ほぼベッドで過ごしているような状況でした。そんな時にご主人が、「やっぱり妻と常に一緒にいたいなあ」とおっしゃったんです。そこで、お食事の時も、デイサロンで過ごしていただく時も、常に一緒に行動するようにしたのですが、まだ何か足りない気がしていました。そこで職員同士で相談をして、「じゃあ一緒に寝ていただこう」ということになったんです。2つの寝室の間の扉を外して、お2人のベッドをつなげて、常にお互いの顔が見られるようにしました。するとご主人が、「ここまで一緒におれたらいいなあ」と笑顔で言ってくださいました。

事務局:とても感動的なお話ですね。

井根:このケースで私たちは、心からのご希望を掘り下げて追求することの大切さを学びました。「こういうご希望があったらこうする」と経験則的に対応するのではなく、お一人おひとりに向き合って、もっとできることはないかと探し続けたいと考えています。このご夫婦は、ご主人が先に亡くなり、奥様は約2週間後に逝去されました。最期まで本当に仲が良いご夫婦でした。

近藤:終末期になると、ご希望はシンプルになってくると感じています。例えば、あるご入居者が「手を洗いたい」とおっしゃったことがありました。そこで、「では拭きましょうか?」とお聞きすると、「違う。水道の流れる水で洗いたいの。あなたたちは元気だからいつでも洗えるけれど、私はもう体が動かないから手を洗いに行くことができないの」とおっしゃったんです。健康な時には当たり前にできている事が終末期を迎える方にとってこんなに大切なことなんだと、「ハッ」とさせられました。「なんでこんなことをやりたいんだろう?」と疑問に思い考えることを心がけ、どのようなご希望でも、その背景にある思いを汲み取り、ご対応し続けたいと思います。

 

−−ご入居者の想いを尊重し、より丁寧なケアを

事務局:お伺いした内容のほかに、特に力を入れている取り組みはありますか。

新庄:今、当ホームには自立と要介護の狭間の「フレイル」状態の方がたくさんいらっしゃるため、介護予防には特に力を入れています。ただ身体のトレーニングをするだけではなくて、どんなふうに生活をしたいか、お一人おひとりにヒアリングをした上で、レクリエーション、リハビリ、アクティビティなどに前向きに取り組んでいただいています。

事務局:今回の第三者評価は、全ての項目でA評価を取り、「さらに取り組むことで、より質の向上が可能と考えられる点」も指摘がなく、素晴らしい結果となりました。第三者評価を受けた感想をお教えください。

井根:毎日の小さな積み重ねが評価されたことを、本当にうれしく思いました。職員もとても喜んでいました。今後も、高い評価をいただいた当ホームの強みをさらに伸ばしていけるよう、尽力いたします。

事務局:最後に、お仕事をする上で心がけていることを一言ずついただけますでしょうか。

近藤:ご入居者には、「よその施設」ではなく「自分のお家」として、ホームで伸び伸び暮らしていただきたいと考えています。そのため、事務的な対応ではなく、アットホームで心のこもったサービスをご提供できるよう、心がけています。

西光:ご入居者も職員も、お一人おひとりの個性があって、生き方や大切にしていることが異なっていると、常に心に刻んでいます。そして、お一人おひとりに寄り添える人間でありたいと考え、個性を尊重した対応をするように心がけています。

井根:私は、「この人はちゃんと話を聞いてくれる」と信頼してもらえる人間になりたいと考えています。そのため、ご入居者とも職員とも、考えていることを伝え合って、丁寧に対話ができるよう気をつけています。

新庄:私も、お相手の話をしっかり聞くことを心がけています。ご入居者から、厳しいご意見や難しいご要望をいただくこともあるのですが、「なぜそういうことがしたいのだろう」「なぜそういう気持ちになったのだろう」と、相手の立場になってしっかり考えるようにしています。自分の先入観を捨て、対話をすることが大切だと思います。

吉田:奈良ニッセイエデンの園は入居時自立型で、長い時間を過ごしていただく場所です。いつか、自立から要介護、要介護から看取りと、状況が変わるタイミングがやってきます。こういった移行期はストレスが生じがちなので、お一人おひとりの状況を見つめ、ご意思を尊重しつつ丁寧なケアをご提供するように心がけています。

事務局:「奈良ニッセイエデンの園」では、ご入居者のご希望をきめ細やかに汲み取り、お気持ちに寄り添い、丁寧なケアをされていることがよくわかりました。本日はお忙しいところお話を聞かせていただきましてありがとうございました。

※介護付有料老人ホーム「奈良ニッセイエデンの園」外観写真

 

「奈良ニッセイエデンの園」 類型及び表示事項

類型

介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)

居住の権利形態

利用権方式

入居時の要件

自立

利用料の支払い方式

全額前払い方式

介護保険

奈良県指定介護保険特定施設(一般型特定施設)

居室区分

全室個室

介護にかかわる職員体制

21以上

 

【お問い合わせ先】0745-33-2127

636-0071 奈良県北葛城郡河合町高塚台1-8-1

奈良ニッセイエデンの園」公式ホームページ

 

●事業者からの解約事項について

入居者の行動が、他の入居者または設置者の役職員の生命・身体・健康・財産(設置者の財産を含む)に危害を及ぼし、ないしは、その危害の切迫したおそれがあり、かつ有料老人ホームにおける通常の介護方法及び接遇方法ではこれを防止することができないときや、入居者またはその家族・連帯保証人・身元引受人・返還金受取人等による、設置者の役職員や他の入居者等に対するハラスメントにより、入居者との信頼関係が著しく害され事業の継続に重大な支障が及んだときに、契約を解除することがあります。

 

「奈良ニッセイエデンの園」サービス第三者評価

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