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~相談員コラム~ ホームはパラダイスとは限らない

 老人ホームのパンフレットを眺めたりホームページを閲覧すると、どちらのホームも入居者は笑顔に満ちており、楽しそうに日常を過ごしている様子が描かれています。確かに一人暮らしの不安や介護の問題から解放され、安心して暮らせる環境によってにこやかな表情が生まれます。

 でも、ホームの暮らしがいつもハッピーというわけにはいきません。

 どのホームでも、多少のトラブル、小さな諍いはつきものと言ってよいでしょう。これまで自由、気ままに暮らしてきた高齢の方々が共同生活を送るのですから、波風が立つこともあります。

 よく聞くのが食堂での席取り問題です。食堂は自由席なのですが、長年暮らしている方は、あたかも指定席のように考えて、新しい入居者が座ると「そこは、私の席だから」などと主張することもあります。大浴場の洗い場でも同じようなことがあるようです。そんな時は高齢者特有のワガママと割り切って、場所を移りましょう。

 このように入居者間でトラブルが生じたり、また隣室や上階の物音が気になる場合もあります。そのようなときは、当事者間でやり取りをせず、スタッフを介して解決を図ることが賢明です。入居者同士でシコリが残らぬよう、上手に対応してくれるはずです。

 ある会員ホームの募集担当者によれば、新しく入居される方に対して、トラブルに遭遇した際は「逃げる、無視する、気にしない」というスタンスを勧めているそうです。ホームには色々な方がいます。いちいち気にしていてはキリがありません。理不尽な申し立てに対しては軽く受け流し、気にしない。気の合う仲間をつくり、楽しく暮らすことに集中する。そんな心構えが、ホームの生活には大切です。

 入居を検討される場合、見学の際にでもホームの担当者にトラブル事例を訊いてみるのもよいでしょう。その時、「うちのホームでは入居者間のトラブルは一切ありません」といった回答であれば、逆に要注意でしょう。ホームにある程度のトラブルはつきもの。入居にはある種の覚悟が必要かもしれません。

(公社)全国有料老人ホーム協会 参与 倉田 久

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