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お知らせ

会員ホームインタビュー記事「ブランシエール王子」

第三者チェック

ブランシエール王子

「温かな交流ときめ細かいケアを大切に」

 

 有料老人ホームへの入居を検討されている皆様にあんしんできる住まい選びをしていただくため、協会で実施している【サービス第三者評価】を受審されたホームをご紹介します。

 サービス第三者評価とは、ホームが外部の専門家による評価を受けることで、自分たちでは見えなかった改善点に気付き、質の向上に励んでいただくことを目的としている当協会の事業です。詳細は「こちら」をクリックしてください。
※「ブランシエール王子」の評価結果は「こちら」からご覧ください。

今回ご紹介するのは2023年度にサービス第三者評価を受審された介護付有料老人ホーム「ブランシエール王子」(東京都北区)です。JR京浜東北線「東十条」駅、東京メトロ南北線「王子神谷」駅、JR埼京線「十条」駅から徒歩圏内で、都内、横浜方面、浦和・大宮方面にアクセスしやすい、利便性の良い場所に位置しています。建物は10階建てで、自立型居室と介護型居室が併設。24時間スタッフが常駐しており、日常生活に必要な包括的なサービスを提供しています。「ブランシエール王子」事業所長の廣神健二さん、ケアマネジャーの荒井つむぎさん、看護師の松下尚美さんに、ホームでの取り組みについてお話をうかがいました。

※左から、事業所長の廣神健二さん、看護師の松下尚美さん、ケアマネジャーの荒井つむぎさん(2024年6月現在)

−−お一人おひとりに寄り添う「顔の見えるプラン」

事務局:長谷工グループが運営する「ブランシエール王子」は、地域とのつながりを大切にしたホームだと伺っています。住環境の特徴を教えてください。
廣神(「ブランシエール王子」事業所長。以下、廣神):当ホームがあるのは、長谷工グループが実施した「王子五丁目プロジェクト」によって大規模複合開発された場所で、同じ建物に賃貸マンションや学童保育が入り、すぐそばに複合商業施設もあります。一帯には小さなお子さんからシニアまで多世代が集い、温かな交流が生まれています。
事務局:具体的な交流の例を教えていただけますか。
廣神:学童保育の子どもたちとは特に交流が活発で、ご入居者が絵本の読み聞かせをしたり、ベーゴマやけん玉といった昔の遊びを一緒にしたり、節分の豆まきを共同で行ったりしています。かわいらしい子どもたちと交流するとご入居者は皆さん笑顔になりますし、「元気をわけてもらっている」という声もお聞きしています。また、中庭などの共有スペースでは、ご入居者と地域の皆さんがよく挨拶をしあっています。
事務局:とても素敵な環境ですね。続いて、第三者評価で「優れた取り組みと思われる点」として挙げられた項目について、詳しくお伺いできればと思います。まず、さまざまなご入居者の状況を踏まえて専門性の高い介護サービスを提供していることが評価されていますが、日々の介護サービスにおいて、特に心がけているのはどのような点ですか。
荒井:長谷工グループのシニア向け住宅が共通で大切にしているコンセプトが「KMP」です。こちらは「顔の見えるプラン」の略で、お一人おひとりの状態やご希望をしっかり受け止めて、その方らしさにあふれるケアプランを実行していこうというものです。例えば、お出かけが大好きだった方のお体が不自由になってお一人で外出するのが難しくなった場合は、スタッフが付き添ってお出かけを楽しんでいただくなど、臨機応変な対応をさせていただいています。また、植物が大好きなご入居者がいるのですが、中庭のお花が萎れていた時に「ちょっとお水をあげてもいい?」と気にしていらしたので、それならと全面的にお世話をお願いしてみたんです。今は、お水をあげたり花がらを摘んだり、生き生きとお世話に取り組んでいらっしゃいます。
事務局:認知症のご入居者と接する時は、どのような点に気をつけていますか。
荒井:落ち着かなかったり不安になったりしている時は、お話をじっくり聞くことを心がけています。夜になるとお部屋から出て歩いている方もいらっしゃるのですが、静かにお声がけをしてしばらくお話をすると、「じゃあ寝るね」とおっしゃって、お部屋で安心してお休みいただけたりするのです。もちろん難しい場面もたくさんありますが、無理やり行動させたり薬に頼ったりするのではなく、できるだけ落ち着いて安心していただけるよう、尽力しています。
廣神:認知症ケアの基本は、ご本人のお話をしっかり聞いて、その気持ちによりそうことです。また、こちらがずっと難しい顔をしているのではなく、時に冗談を交えて笑顔を見せたりすると、落ち着いていただきやすいと感じています。

−−ストレスを溜めず快適に暮らすための運営懇談会

事務局:第三者評価では、運営懇談会を活発に行っていることも評価されています。詳しい取り組み内容を教えていただけますか。
廣神:介護型では年4回以上開催し、運営状況や管理規程の変更内容、連絡事項などをしっかりお伝えしています。自立型では毎月開催していて、出席率も多い時は5割以上になっています。
事務局:開催頻度は年1〜2回程度というホームが多い中、「ブランシエール王子」ではとても頻繁に開催されているのですね。
廣神:しっかりホームの状況をお伝えしたいので、年4回以上は必要だと考えています。実は自立型に関しては3年前に、「数ヶ月に一度にしよう」という案が出たこともありました。ですがご入居者から、「コロナ禍で入居者同士の交流が乏しい状況で、月に1回みんなで顔を合わせる機会はとても大事。減らしてほしくない」という貴重なご意見をいただき、月1回の開催を続けてきたのです。ただ、最近はコロナ禍が収束し、運営懇談会以外の集いも可能になりました。そこで、運営懇談会を隔月にしてその間の月はお食事会や茶話会を開催し、くだけた雰囲気でお話をさせていただくのもいいかなと考えているところです。
事務局:実際にご入居者からはどのようなご意見やご質問が出るのでしょうか。
廣神:自立型の皆さんからは、日常生活に関するさまざまなご提案やご相談をお寄せいただき、毎回とても盛り上がります。例えば、当ホームでは事故防止のために布団をバルコニーに干さないでくださいとお願いしているのですが、同じ建物内のマンションの方が布団を干していると、「自分たちは決まりを守っているのにおかしい。注意してほしい」というご意見が出たり、「エレベーターで上の方の階に行ったら1階に戻しておいてほしい」という要望をいただいたり、「大浴場で自分がいつも使っている洗い場の手すりが汚れているので掃除してほしい」「共有スペースのエアコンの温度をしっかり調整してほしい」などなど、普段の生活で感じたことを色々とお話しいただいています。
事務局:きっとそれだけ話しやすい雰囲気があって、スタッフの方に心を開いているからこそ、色々なご意見が出るのでしょうね。
廣神:ありがとうございます。私たちスタッフが対応できる件に関しては、その場で「すぐに対応します」とお伝えして迅速に改善しています。その場で解決することが難しい内容については、必要に応じて関係各所へ確認し、次回の運営懇談会までに検討して回答するようにしています。また、将来に関することで、「介護居室に住み替える場合は、介護保険の申請はどうしたらいいのか」「認知症についての知識があまりないから勉強会を開いてほしい」といったお話をいただくこともあります。そういったご意見を踏まえ、地域包括支援センターの方を招いて介護保険に関する説明をしていただいたり、ホーム内で認知症の勉強会を開催したりしています。

−−心身の状態を見つめ、介助や機能訓練に尽力

事務局:入浴中の介助について、事業所全体で事故防止にしっかり取り組んでいることも高く評価されています。入浴時の安全性を高めるためには、どのような取り組みをしていますか。
荒井:入浴時は裸になったり床が滑りやすかったりして怪我につながりやすいので、動線に滑り止めマットを敷いたり段差解消用具を使ったりして、事前に浴室内を安全に整えています。入浴前には必ずバイタルチェックを行うこと、入浴中は目を離さず顔色などに異常がないかを確認することも徹底しています。
事務局:気持ちよく安心してご入浴いただくためには、色々な気遣いも必要ですね。
荒井:そうですね。お湯はお一人ずつ毎回入れ替えて、お好みに合わせた温度や量にしています。季節を感じる柚子湯や菖蒲湯なども取り入れ、気持ち良い時間になるように心がけています。また、シャンプーの力加減にこだわる方も多いので、強めにしたり弱めにしたり、お一人おひとりのお好みに合わせています。中には、「好きな歌手の歌を聴きながらお風呂に入りたい」という方もいて、その方の入浴介助をする時はいつもBGMを流しています。大変なことも多いですが、「気持ちよかった」とおっしゃっていただけると本当にうれしくなりますね。
事務局:身体機能の維持向上の取り組みが充実していることも評価されていますが、詳しい内容を教えてください。
松下:当ホームでは、ご入居者お一人おひとりの機能訓練計画書を看護師が作成して、介護スタッフと共有しています。計画書は毎月作成し直して、これまでの振り返りと評価、今後の機能訓練で取り組むべき内容を明記しています。訓練内容は実にさまざまで、例えば腹式呼吸をしていただいたり、立ち上がったり座ったりの運動をしていただいたり、口腔体操をしていただいたりと、色々と工夫をしています。
事務局:身体機能の維持向上のため、体操プログラムにも力を入れているそうですね。
松下:「ラジオ体操」「サーキット体操」「DVD体操」という3種の体操プログラムを実施していて、毎日午前中はラジオ体操、午後はサーキット体操かDVD体操を行っています。
事務局:毎日の日課に体操が組み込まれているのですね。参加される方は多いですか。
松下:およそ半分以上の方が参加されて、気持ちのよい汗を流しています。サーキット体操は、結構負荷がかかる内容なのですが大人気。皆さん体力づくりに積極的だなあと感心しています。
事務局:個別の機能訓練や体操プログラムを続けることで、ご入居者の身体機能が向上したケースはありますか。
松下:一時期入院をされたご入居者がいて、退院して帰ってきたときには車椅子になっていたんです。ですが、機能訓練や体操プログラムにしっかり取り組んでいただいた結果、1カ月半ほどで歩行器を使って歩けるまでに回復しました。その方の年齢はなんと100歳! 日常的に身体を動かすことの大切さを実感しましたし、ご本人の頑張りに感動しましたね。

−−サービスの質向上を常に目指して

事務局:今回、第三者評価を受審されて気がついたこと、新しく取り組もうとされていることなどがあれば教えてください。
廣神:日常的に当たり前に行っていることを「優れた取り組み」と評価していただけたことはとても嬉しかったですし、良いところをもっと伸ばしていこうという励みにもなりました。また、要改善点とされた事柄については真摯に受け止め、対応する予定です。例えば、夜間を想定した防災訓練を年に1回以上行った方がよいとご指摘いただいたので、早速来月に実施予定です。それから、栄養士による個別栄養管理の取り組みをした方がよいというご指摘もいただき、迅速に改善したいと考えました。当ホームでは栄養士が調理を兼務していることもあり、なかなかご入居者と触れ合う機会が少なかったのですが、人員補充を進め、栄養士がご入居者の顔を見ながらお一人おひとりに合わせた栄養指導を行えるように計画中です。
事務局:本日お伺いした内容以外で、特に力を入れている取り組みがあれば教えてください。
廣神:今は全社的に、IT技術を活用してサービスの質を高めることに取り組んでいます。実際に昨年から、スタッフがスマートフォンやインカムを使うようになり、迅速に情報を共有できるようになりました。また、見守りカメラやベッドマットの下に敷いて心拍数や呼吸数を測るセンサーを設置したことで夜間帯の2時間おきの巡回が不要になり、安否確認に切り替えることでご入居者の安眠・健康観察とスタッフの負担軽減と二つ同時に効果が得られています。
事務局:「ブランシエール王子」では、地域との交流、ご入居者とスタッフの対話を大切にされながら、ご入居者お一人おひとりに合わせたきめ細かなサービスを提供されていることがよくわかりました。本日はお忙しいところお話を聞かせていただきましてありがとうございました。

※「ブランシエール王子」外観写真(土地・建物:賃借)

「ブランシエール王子」 類型及び表示事項

類型

介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)

居住の権利形態

利用権方式

入居時の要件

混合型(自立含む)

利用料の支払い方式

選択方式

介護保険

東京都指定特定施設入居者生活介護事業者(一般型)

居室区分

定員1~2人(親族のみ対象)

介護にかかわる職員体制

2:1以上

【お問い合わせ先】0120-580-731(9:00〜18:00、日曜・祝日を除く)

114-0002 東京都北区王子5-1-49

「ブランシエール王子」公式ホームページ

 

〇職員体制(2024年4月現在)
介護職員 18人うち要介護者対応人数16.8人(週40時間換算)
看護職員 4人うち要介護者対応人数2.9人(週40時間換算)
夜間最少人数:介護職員2人(平均2人)
ケアマネジャー 常勤1人
看護師 常勤2人・非常勤2人

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