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お知らせ

会員ホームインタビュー記事「横浜エデンの園」

取組み宣言と自主点検

横浜エデンの園

「ご入居者の人生を尊重し、暮らしに寄り添う」

 

有料老人ホームへの入居を検討されている皆様にあんしんできる住まい選びをしていただくため、協会で実施している【あんしん宣言】に取り組まれているホームをご紹介します。

あんしん宣言とは、法令等に基づき6つの項目について、ホームが自ら点検を行うことで、入居者に安心・安全をお届けするものです。詳細は「こちら」をクリックしてください。

「横浜エデンの園」の【あんしん宣言】は「こちら」よりご覧いただけます。


今回ご紹介するのは20217月に【あんしん宣言】された、介護付有料老人ホーム「横浜エデンの園」(神奈川県横浜市)です。

1930年創設の歴史ある社会福祉法人聖隷福祉事業団が運営するホームで、すぐ隣には協力医療機関「聖隷横浜病院」があり、医療との連携を大切にご入居者の生活を支えています。要支援と要介護の方を受け入れ、定員は50名。アットホームな雰囲気のもと、手厚い介護サービスに力を入れています。最寄りの「保土ヶ谷」駅は「横浜」駅の一駅となりで、利便性と落ち着いた住環境を兼ね備え、晴れた日には屋上から横浜みなとみらいの風景や富士山を眺めることもできます。

 

「横浜エデンの園」施設長の小久保さんに、ホームでの取り組みについてお話をうかがいました。

※「横浜エデンの園」 小久保施設長

 

-「サービス担当者会議」の主役はご入居者-

事務局20217月に【あんしん宣言】を公表していますが、公表した経緯を教えてください。

 

小久保(「横浜エデンの園」施設長。以下、小久保):私がご入居検討者と話していて印象的だったのが、「自分たちは人生最後の大きな買い物をして、幸せに暮らせる場所を選んでいる」という言葉です。有料老人ホームに入居される方にとって、自分が本当に幸せに暮らせるのか、安心できる場所なのかということは、とても大きな懸念事項なのだと思い知らされました。そこで、全国有料老人ホーム協会がホームを選ぶ上での指標として策定されている【あんしん宣言】を公表することで、信頼できるホームであることをしっかり表現したいと考えました。【あんしん宣言】は「横浜エデンの園」のホームページにも掲載し、ご家族やご入居検討者の目に触れるようにしていますので、安心感につながると考えています。

 

事務局【あんしん宣言】の項目(ホームの運営理念、情報公開、入居者の権利擁護、職員の業務スキル向上、適正な入居契約の締結)の中で重点を置いた項目はありますか。

 

小久保特に力を入れているのは、入居者の権利擁護です。横浜エデンの園では、ご入居者お一人おひとりに対して年に2回の「サービス担当者会議」を行い、満足度やご意向をしっかり確認することを心がけています。「サービス担当者会議」とは、ケアプランの内容を確認したり、介護サービスについての意見交換を行ったりする会議のこと。ホーム側からは、ケアマネジャー、介護職員、看護師、管理栄養士、リハビリ職、生活相談員、私(施設長)が参加します。そして、ご入居者ご本人とご家族にも、可能な限り毎回参加していただいています。

 

事務局「サービス担当者会議」でお話する中で心がけていることを教えてください。

 

小久保自分がどのような生活を送るか、自分自身で決めるのは当たり前のことです。ところが、介護状態が重度になったり、認知症が進んだりすると、ご入居者のケアの方針についてホームのスタッフとご家族のみで話し合い、ご本人が取り残されてしまうことが起こりがちです。私たちはそれを避けるため、ご判断や意思の発信が難しくなったとしても、ご本人に向かって丁寧にお話をして、わかりやすい説明をすることを心がけています。たとえ細かい内容をご理解いただけなかったとしても、部分的にはわかっていただけるかもしれませんし、周囲が真剣にその方の生活のことを考えているということが伝わり、安心していただけるのではないかと考えています。

 

-お一人おひとりの意向を大切に-

事務局:【あんしん宣言】の最後の項目にある運営上特に力を入れている事項には、「一人ひとりの暮らし方を大切に、日常のケアから終末期ケアまで対応しています」とあります。こちらを宣言された理由について、教えていただけますか。

 

小久保ご入居者は、当ホームを終の住処に選んでくださり、日々を過ごされています。そこで、ご入居の日から看取り期まで、ずっとその方らしく満足して暮らしていただけるように関わっていきたいと考え、宣言させていただきました。

 

事務局一人ひとりの暮らし方を大切にした対応として、印象的な事例があれば教えてください。

 

小久保嚥下・咀嚼機能が落ちていて、ほぐし食を召し上がっているご入居者がいらっしゃいました。ですが、「ほぐし食はあんまり食べたくない。形のあるものを食べたい」という強い希望をお持ちで、何度もスタッフに相談されていました。そこで、担当看護師と担当介護職員が中心となって、ご本人の意向を協力医療機関の医師や歯科医師、看護師などの専門職に伝えて、ご家族とも相談を重ねた結果、大好きなお刺身だけは普通の形態で食べても良いという許可をいただきました。もちろん安全面にも配慮し、お刺身を召し上がる際にはスタッフがそばで見守ることを徹底しています。

 

事務局お食事はご入居者にとって大きな楽しみですし、大好きなお刺身だけでも普通に食べられるということは、とてもうれしいことかと思います。

 

小久保そうですね。その方には、「やっぱり形のあるものは全く違うね。すごく美味しいよ」と、とても喜んでいただけました。たとえ難しそうなことでも、ご入居者ご本人が大切に思っていたりこだわりをお持ちだったりする事柄であれば、他職種の知恵を集めて工夫し、実現し続けていきたいと思います。

 

事務局終末期のケアでは、どのようなことを大切にしていますか。

 

小久保当ホームは、看取り介護の段階でご入居いただく方もいるのですが、「横浜エデンの園」を選んでいただく理由の一つに、病院とは違って家のような雰囲気でご家族とふれあいながら過ごせることがあると思っています。そこで、当ホームではご入居者がご家族と過ごす時間を大切に考え、コロナ禍でも工夫して対面の面会を続けてきました。

 

事務局:面会の受け入れは大変な部分もあるかと思いますが、最期の時をなるべく一緒に過ごせるということは、ご入居者とご家族にとってありがたいですね。

 

小久保:印象的な事例として、看取り期を迎えた男性のご入居者がいらしたのですが、奥さまが「できるだけ一緒に過ごしたい」とおっしゃって、自宅から毎日通い、ほぼ一日中お部屋で過ごされていることがありました。そのご入居者は、枕の位置や寝る姿勢にこだわりがおありで、スタッフが調整してもなかなか満足いただけなかったのですが、奥さまがサッと手伝ってくださると、「そうそう、これこれ」といった具合に、すぐに満足されていました。やはり、長年連れ添ったご家族への信頼や安心感には、我々スタッフはどう頑張ってもかなわない部分があるのです。スタッフ一同、ご夫婦の絆に感動したことをよく覚えています。

 

-アナログでもデジタルでも、工夫を凝らす-

事務局:ご入居者の暮らしを彩る行事やレクリエーションの面で、楽しんでいただくための工夫はありますか。

 

小久保:コロナ禍で大人数で集まることが難しくなった時期、それでも行事を止めずに安心して楽しんでいただける方法はないかと考えて始めたのが、「移動式行事」です。それまでは1階の多目的室に集まって行事を行っていたのですが、職員が各階、さらには各居室を回りながら、行事を行ってみることにしました。例えば、節分の鬼や夏祭りの屋台が、自分の部屋までやってくるわけです。コロナ禍をきっかけに始めた「移動式行事」ですが、1階に降りることが難しいので以前は行事に参加できなかった方にも楽しんでいただけるようになり、とても好評でした。そこで、コロナ禍後も「移動式行事」を継続し、介護度の高いご入居者にも楽しんでいただいています。

 

事務局:その他に、特に力を入れている取り組みがあれば教えてください。

 

小久保:最近はICTの活用に力を入れていて、2021年からは「全居室見守りシステム」を導入しました。これは、全居室のベッドやトイレ、ドアやエアコンなどにセンサーを設置することで、ご入居者の動作や睡眠状態を遠隔で把握できるものです。

 

事務局「全居室見守りシステム」を導入することで、どのような効果が得られていますか。

 

小久保:例えば、これまでは夜間に何度も居室を巡回してご入居者の様子を確認していたのですが、この巡回によってご入居者の目が覚めてしまい、質の良い睡眠が取れなくなるジレンマが生じていました。「全居室見守りシステム」を導入することで、異常がないかどうかを遠隔で確認できるようになり、ご入居者の安眠確保、スタッフの負担軽減という一石二鳥の効果が得られています。

 

事務局:これから取り入れたいと考えている新しい技術があれば教えていただけますか。

 

小久保:今、試験的に使っていてぜひ導入したいと考えているのが排尿のセンサーです。オムツにつけて排尿されるとスタッフに通知が届くタイプ、お腹につけて膀胱の尿のたまり具合をリアルタイムで確認できるタイプの2種類があって、どちらも小さくて違和感なく装着できます。介護職員はご入居者の過去の排尿間隔やご様子を見て判断しトイレへお連れしていますが、排尿のタイミングと合わなかったり、すでに失禁されたりということもあります。排尿のセンサーを装着すれば適切なタイミングでトイレへお連れでき、トイレでの排尿を促すことができます。排泄ケアは自尊心にかかわることでもありますので、このような取り組みはご入居者にとって負担の少ないケアにつながると考えています。

-得意を活かして自分らしく過ごす-

事務局最後に、小久保施設長がご入居者と接する上で心がけていることを教えてください。

 

小久保:当ホームのご入居者は、日常生活に介助が必要な方が多いのですが、「有料老人ホームに入る=一方的にお世話をされる立場になる」というのは違うと考えています。ご入居者の皆さまは長い人生を送ってきて、多彩な知識や能力をお持ちなので、お一人おひとりの得意なことを私たちスタッフが引き出し、日常生活や行事で発揮していただきながら、自分らしく過ごしていただきたいと思っています。

 

事務局:得意なことを活かせるというのは、生活の大きな張り合いにもなりそうですね。具体的な事例などはありますか。

 

小久保:これまでには、音楽家のご入居者にクリスマス会でピアノを披露していただいたり、漢方薬に詳しいご入居者にスタッフ向けのお薬講座を開催していただいたりしました。それから、ご入居者がつくったさまざまな作品を展示する「作品展」を数年前から始め、ご入居者同士やスタッフで楽しく鑑賞しています。作品のジャンルは、絵画、編み物、写真など多様で、ご入居中に限らず過去の作品も出展していただいています。本当に素晴らしい作品揃いで、ご入居者の皆さまの知られざる才能に触れることができて感動しました。また、スタッフと接する際にも、ご入居者と同様に得意なことや強みを引き出すことを心がけ、自信とやりがいを感じて働いてほしいと考えています。

 

事務局:「横浜エデンの園」では、ご入居者お一人おひとりが人生で大切にしてきたこと、ご家族など親しい方との絆を尊重し、心のこもったサービスを提供されていることがよくわかりました。これからもご入居者が「安心・安全に暮らせる」ホーム運営を期待しています。本日はお忙しいところお話をお聞かせいただきましてありがとうございました。

 

※介護付有料老人ホーム「横浜エデンの園」外観写真

「横浜エデンの園」 類型及び表示事項

類型 介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護)
居住の権利形態 利用権方式
利用料の支払い方式 前払金方式・月払い方式
入居時の要件 要支援・要介護
介護保険 横浜市指定介護保険特定施設(一般型特定施設)
居室区分 全室個室
介護にかかわる職員体制 21以上

【お問い合わせ先】

平日:0800-111-11659:0017:00) 

土日祝日:0120-990-2789:0020:00

240-0023 神奈川県横浜市保土ケ谷区岩井町207

「横浜エデンの園」公式ホームページ

【職員体制】

●職員体制(20247月現在)

ケアマネジャー(常勤1名・非常勤0名)

介護職員(常勤21名・非常勤7名)

看護師(常勤5名・非常勤3名)

37.5時間換算で常勤介護職員24.76人・看護職員6.0人(うち、要介護者等対応は、介護職員24.76名、看護師6.0名)

夜間(1700分~翌朝930分)介護職員3名、看護師1名、最少時は介護職員2

 

■協力医療機関 聖隷横浜病院 ■運営 聖隷福祉事業団(園とは別に設置・運営)

■協力科目 内科、呼吸器内科、消化器内科、泌尿器科、皮膚科、外科・消化器外科、呼吸器外科、整形外科、眼科、耳鼻科、アレルギー内科、麻酔科、救急科 等 

■協力内容 定期健康診断/2回、健康相談/随時、健康指導/随時、他の医療機関への紹介

医療費は自己負担です。

 

■歯科 原歯科医院

■協力科目 歯科

■協力内容 施設内訪問歯科診療、希望者への歯科検診、介護職員への口腔ケアに係る技術的助言・指導の実施

医療費は自己負担です。

 

※事業者からの解約事項について

入居者の行動が、他の入居者または役職員の生命・身体・健康・財産(事業者の財産を含む)に危害を及ぼし、ないしは、その危害の切迫したおそれがあり、かつ有料老人ホームにおける通常の介護方法及び接遇方法ではこれを防止することができないときや、入居者またはその家族・連帯保証人・身元引受人・返還金受取人等による、事業者の役職員や他の入居者等に対するハラスメントにより、入居者との信頼関係が著しく害され事業の継続に重大な支障が及んだときなど、本契約を解除することがあります。

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