ネオ・サミット茅ヶ崎
「『安心・ゆとり・楽しさ』が続く住まい」
有料老人ホームへの入居を検討されている皆様にあんしんできる住まい選びをしていただくため、協会で実施している【あんしん宣言】に取り組まれているホームをご紹介します。
あんしん宣言とは、法令等に基づき6つの項目について、ホームが自ら点検を行うことで、入居者に安心・安全をお届けするものです。詳細は「こちら」をクリックしてください。
※「ネオ・サミット茅ヶ崎」の【あんしん宣言】は「こちら」よりご覧いただけます。
今回ご紹介するのは2021年12月に【あんしん宣言】された、住宅型有料老人ホーム「ネオ・サミット茅ヶ崎」(神奈川県茅ヶ崎市)です。
2012年に開設したホームで、茅ヶ崎の海岸を間近にのぞみ、海を感じて暮らすことができます。ラチエン通り、サザン通りといった湘南の風情あふれるエリアもほど近く、散策を楽しんでいただけます。将来、介護が必要になった場合には、同じ敷地内の介護付有料老人ホーム「ネオ・サミット茅ヶ崎ケアレジデンス」に追加入居一時金なしで住み替えることができますので、将来の心配をすることなく、安心してお過ごしいただけます。
「ネオ・サミット茅ヶ崎」館長の角田健太郎さんに、ホームでの取り組みについてお話をうかがいました。
※「ネオ・サミット茅ヶ崎」角田館長
-湘南の潮風を感じ、地域社会の中で暮らす-
角田(「ネオ・サミット茅ヶ崎」館長。以下、角田):当ホームの自慢は、湘南らしさを満喫できる環境です。屋上からは、海岸や江ノ島、富士山を眺めることができます。毎年、「サザンビーチちがさき花火大会」では、多数のご入居者と屋上でビールやお祭りグルメを堪能しながら、花火を鑑賞して盛り上がります。外出する際には、茅ヶ崎駅までのシャトルバスを1日11便・365日運行しており、ご入居者はショッピングや外食を思い思いに楽しまれています。地元出身のご入居者のほか、湘南エリアに憧れや思い出をお持ちのご入居者も多く、中には東京と茅ヶ崎を定期的に行き来しながら当ホームで生活されている方もいらっしゃいます。また、先々介護状態になった際には併設しているネオ・サミット茅ヶ崎ケアレジデンス(以下「介護棟」と言う)にお住み替えいただけることも入居時の安心につながる大きな特徴であると考えています。
事務局:「ネオ・サミット茅ヶ崎」は大和ハウスグループのホームですが、施設面の特色はありますか。
角田:当ホームは、太陽光発電と省エネ設備を採用することで消費電力量とCO2排出量を大幅に削減しており、神奈川県主催の「環境共生都市づくり事業」に認証されています。また、耐震性が高く強固な建物なので、屋上が茅ヶ崎市の津波一時避難場所に指定されています。敷地内の公園に設置されたベンチは、非常時には炊き出し用の「かまど」として使うこともできます。コロナ禍前は地域の皆さんと共同で避難訓練を行っていましたが、近いうちに再開して、ご入居者と住民の方が一緒に防災意識を高めていければと考えています。茅ヶ崎は親切で温かい方が多く、地域のボランティア団体の皆さんがホームを訪れてダンスや音楽を披露してくださることも度々あります。これからも地域社会との交流を促進し、何かあったら助け合える関係性を育みたいです。
-サービスの根幹に「安心・ゆとり・楽しさ」-
事務局:2021年12月に【あんしん宣言】を公表していますが、公表した経緯を教えてください。
角田:私たちは日頃から、全国有料老人ホーム協会の会員であることが、入居ご検討者の安心材料になっていると感じています。そこで、有老協が策定する【あんしん宣言】を公表することで、信頼に値し安心して暮らせるホームであることをしっかりお伝えしたいと考えました。
事務局:【あんしん宣言】の項目(ホームの運営理念、情報公開、入居者の権利擁護、職員の業務スキル向上、適正な入居契約の締結)の中で重点を置いた項目はありますか。
角田:ホームの運営理念の策定・周知です。「ネオ・サミット茅ヶ崎」は「安心・ゆとり・楽しさ」という運営理念を掲げており、私たちスタッフは常に運営理念に立ち返りながら、日々のサービスを提供しています。
事務局:「安心・ゆとり・楽しさ」を重視した取り組みの具体例があれば教えてください。
角田:当社では、その方の夢をかなえる「オンリーワン」企画を推進しております。介護が必要になってから住み替えられる介護棟における事例なのですが、長年暮らしたご自宅を取り壊すことになったご入居者がいらっしゃいました。サポートなしでは外出することが難しい車椅子の方でしたが、「壊される前にやっぱり一度見に行きたい」というお声を聞いて、職員数名で付き添ってご自宅まで出かけました。そして、思い出の自宅内で記念撮影をしたところ、とても喜んでいただけました。また、あるご入居者が98歳のお誕生日を迎えた際は、息子さん夫婦をホームにお招きしてお誕生日会を開催しました。ご本人が昔から愛用していたコーヒーカップとテーブルクロスをご自宅からお持ちいただいて、びっくりするほど華やかな雰囲気に。一緒にケーキを食べたり、お嫁さんがバースデーソングを披露されたりして、「コロナ禍で会えない日々が続いたけど、今年の誕生日は家族と過ごせてうれしかったわ」と最高の笑顔をいただきました。日々の業務の中でできない理由を探すのではなく、全部署でアイデアを出し合いながら、ご入居者の希望を叶えることが職員のモチベーション向上にもつながっております。
事務局:【あんしん宣言】の最後の項目にある運営上特に力を入れている事項には、「ご本人及びご家族のご意向を把握することに努め、日常生活に反映し多職種協働でサポート体制を築いています」とあります。ご入居者のご意向は、どのように把握されているのでしょうか。
角田:まず、半年ごとに「お客様満足度アンケート」を実施して、お部屋、共有設備、お食事、イベントなどあらゆることに関して満足度やご意見をお伺いしています。お食事については、3カ月ごとに「食事アンケート」を実施して、改善につなげており、年に2回行う運営懇談会でも、さまざまな意見をお寄せいただいています。また、フロントに設置した「ご意見箱」に投書をいただくこともあります。一番多いのは、ご入居者からフロントスタッフや私に直接ご相談していただくケースです。
事務局:ご入居者のご意向を日常生活に反映した具体例を教えていただけますか。
角田:当ホームでは、お米の味への不満や魚のパサパサ感など、食事面の改善に関するご要望が多く寄せられていました。そこで、食事を提供する業者の方と月に1回以上の話し合いの場を設けて、改善方法を検討しました。また、これまで以上に私を含めたスタッフが実際に提供している食事を試食することで、味の改善を図りました。そして、お米の品種や炊き方を変える、魚の種類を変えるなどの細かい対応を積み重ねた結果、今では食事に関する不満をいただくことは少なくなったと感じています。他にも大浴場の椅子を安定する椅子に変更する、防犯対策を強化として共用部の防犯カメラを増設するなど、生活上の不安を取り除く策をご入居者と協議することを念頭に置いています。今後もその姿勢を継続する事で生活満足度向上につなげていきたいと考えています。
事務局:介護棟に移られて日常生活にサポートが必要になると、ご本人のご意向を尊重するのが難しい面もあるかと思います。介護棟での取り組み例があれば、教えていただけますか。
角田:身体機能や認知機能が低下してくると、転倒したり事故を起こしたりするリスクが増えます。安全を確保するためには、行動を制限させていただくことを発想してしまいがちですが、私たちは「歩きたい」「自分でトイレに行きたい」といったご本人の気持ちを第一に尊重したいと考えています。身体を制限することは精神面を制限することにつながり、活力が低下してしまうと思うのです。
事務局:怪我や事故をさけるためには、きめ細かい対応が求められると思いますが、どのような工夫をされていますか。
角田:居室全体の映像をスマートフォンで確認し、ご入居者の動きをAIで感知する「見守りシステム」を導入しています。居室外でも複数のご入居者の様子を確認できることで訪室すべき優先度を判断する材料として活用しています。また、呼吸・脈拍・睡眠などを検出する「眠りSCAN」も全室に導入。お一人おひとりの睡眠・覚醒の時間帯、夜中にトイレに起きるタイミングなどを把握して、ご本人の生活リズムに合わせて介護スタッフが介入することで睡眠を妨げないことにつなげています。さらに、転倒の可能性が高い方のお部屋には衝撃吸収性の高い床材を敷き、万が一転倒された場合でも極力骨折を避けられる対策をとっています。
事務局:住宅棟から介護棟への住み替えは、どのようなタイミングで行われるのでしょうか。
角田:ご本人にとって今の生活環境が「身体的・精神的に安心で心地よい生活ができる環境であるか」という視点が大きな判断基準だと考えます。ご本人やご家族から「身の回りの生活面で不自由が多くなった」「退院後の住宅棟での生活上の不安」など申し出られるケースや理由は様々ですが、逆に施設から住み替えの提案をさせていただくこともあります。介護棟を見学していただき「ここなら安心して生活できる」と感じて住み替えしていただけるよう、相談を重ねて納得いただくようにしています。その為、数日間介護棟に体験入居をしていただいた上で、ご本人に判断していただいています。
-ご入居者の交流を育む「ライブラリー」-
事務局:お伺いした内容以外で、いま特に力を入れている取り組みがあれば教えてください。
角田:住宅棟は日中出かける方が多く、イベント時以外はご入居者同士の交流が乏しいという実情がありました。またご入居者からは、「自室と共用施設以外に、ゆったり過ごせる“サードスペース”がほしい」という要望をいただいていました。そこで、今年から住宅棟の2階と3階に「ライブラリー」スペースをつくり、ご入居者からご好意で寄贈いただいた本、新たに揃えた本をたくさん並べ、自由に読んでいただけるようにしました。ご入居者からは、「自分では選ばないジャンルの本もあり、読んだらとても面白かった」「自分が寄贈した本を他のご入居者に読んでもらえてうれしい」といったお声をいただき、とても好評です。さらに、「ライブラリー」ができたことでご入居者が両フロアを行き来するようになり、読書談義に花を咲かせる様子も見られるようになりました。
事務局:新しく揃えた本は、どなたが選ばれたのですか。
角田:日頃からお世話になっている茅ヶ崎駅周辺の書店に相談して、館内見学をしていただきました。さらに設置したいイメージや選定したいジャンルなどを共有し、おすすめの本を選んでいただきました。茅ヶ崎・湘南出身の作家の本や写真集、大谷翔平さんの本、脳トレの本、クスッと笑える本など、おもわず手に取りたくなる本を多く取り揃えています。
事務局:ご入居者や地元の書店が一体となった素敵な取り組みですね。最後に、角田館長がご入居者と接する上で心がけていることを教えてください。
角田:私はこちらの館長になる前に、介護福祉士として現場で勤務していました。そのため、現場目線を大切にすることを心がけています。毎朝館内を一通り回ってご入居者と挨拶を交わしながら、いつもと違うご様子があればスタッフに確認し状況を把握することを意識して行動しています。周りから情報を得るだけではなく、自分の目でつかみに行くことは継続していきたいと考えています。これからも、日々のコミュニケーションを大切にして、ご入居者の安心を守りたいと考えています。
事務局:「ネオ・サミット茅ヶ崎」では、お元気な時から介護が必要になった時まで「安心・ゆとり・楽しさ」の理念を尊重し、ご入居者の想いに丁寧に応えていることがよくわかりました。これからもご入居者が「安心・安全に暮らせる」ホーム運営を期待しています。本日はお忙しいところお話をお聞かせいただきましてありがとうございました。