ロングライフ成城
「楽しくメリハリのある毎日を」
有料老人ホームへの入居を検討されている皆様にあんしんできる住まい選びをしていただくため、協会で実施している【あんしん宣言】に取り組まれているホームをご紹介します。
あんしん宣言とは、法令等に基づき6つの項目について、ホームが自ら点検を行うことで、入居者に安心・安全をお届けするものです。詳細は「こちら」をクリックしてください。
※「ロングライフ成城」の【あんしん宣言】は「こちら」よりご覧いただけます。
今回ご紹介するのは2024年10月に【あんしん宣言】された、介護付有料老人ホーム「ロングライフ成城」(東京都世田谷区)です。運営元は日本ロングライフ株式会社で、1986年に大阪で創業して以来、高齢者ケア一筋に歩んでいます。「ロングライフ成城」は、都内有数の高級住宅街・成城に位置し、“ヨーロッパの小さなホテル”をテーマに設計されています。おしゃれでクラシックな雰囲気の建物のため、レストランと間違われることもあるそうです。部屋数が34と小規模なホームで、自立の方も要介護の方も一緒に日々を過ごされていて、アットホームでゆったりした雰囲気が特長です。
「ロングライフ成城」の支配人であり、日本ロングライフ株式会社の執行役員・ホームサービス本部長を兼任される櫻井千晶さんに、ホームでの取り組みについてお話をうかがいました。
-ご入居者の心地よさを追求する「GFC」の理念-
事務局:2024年10月に【あんしん宣言】を公表していますが、公表した経緯を教えてください。
櫻井(「ロングライフ成城」支配人。以下、櫻井):当社は、1986年の創業以来、充実していて安心できるセカンドライフのご提供に努めております。「あんしん」を大切に考える理念を、ご入居のお客様やご入居検討者にしっかりお伝えしたいと考え、【あんしん宣言】を公表いたしました。
事務局:【あんしん宣言】の項目(ホームの運営理念、情報公開、入居者の権利擁護、職員の業務スキル向上、適正な入居契約の締結)の中で重点を置いた項目はありますか。
櫻井:ホームの運営理念を策定・周知することと、職員の業務スキル向上に取り組むことです。この二つには、深いつながりがあると考えています。
事務局:両者を実現するための、具体的な取り組み内容を教えていただけますか。
櫻井:当社のサービスを語る上で外せないのが「GFC(グッドフィーリングコーディネート)」という理念です。こちらは、「ご入居のお客様が積み上げてこられた『文化と背景』を尊重し、その上で、『心地よい空間』と『質の高い身体ケア』をご提供しましょう」という考え方。スタッフは入社時の研修で「GFC」についてじっくり学びますし、「GFC」について学ぶ「GFCカレッジ」という講座がたびたび開催され、多彩なケアの手法について学び続けます。「GFCカレッジ」では、華道、茶道、落語、俳句などの日本文化を体験したり、アロマセラピー、ビューティーセラピー、オルゴール療法などのケア手法を習ったりして、ご入居のお客様お一人おひとりがどうしたら心地よくお過ごしいただけるか、考察を深めています。
事務局:「GFC」の理念を大切にして、具体的にどのようなサービスを展開していますか。
櫻井:ロングライフ成城には、華道や茶道の師範をされていたり、ピアノの先生をされていたりと、豊かな経験をお持ちのご入居のお客様がたくさんいらっしゃいます。そこで、たとえ認知症の症状があったりお体が不自由だったりしても、特技を披露していただいたり、他のご入居のお客様に教えていただいたりする機会を積極的につくるようにしています。また、身体ケアの面では、なんでもすぐに手を差し伸べるのではなく、ご入居のお客様ができることは継続してやっていただき、スタッフはさりげなくサポートすることを心がけています。心地よい空間づくりとしては、季節のお花を飾ったり、お掃除をしっかりしたりして、清潔で華やかな空間を保つようにしています。私たちスタッフは、「老いるとは楽しむことであって、耐えることではない」という考え方を大切にしており、その方らしく充実した日々を送っていただけるよう、サポートしております。
事務局:ホームの理念をご入居者に伝えるためには、どのような取り組みをされていますか。
櫻井:毎日10時に、メッセージアプリの「LINE」を使って、ご入居のお客様とご家族様に支配人の私からの配信をお届けしています。こちらの配信では、イベントの様子を写真付きで振り返ったり、その日の予定を詳しくお伝えしたり、ホームからの連絡事項を書いたりしています。リアルタイムの情報を伝えやすく、ご家族様からも「元気に過ごしている様子がわかってとても安心できる」とご好評をいただいています。それから、半年に1回開催する運営懇談会でも、今後のイベントやサービスの方針、事故があった場合の改善策などを、しっかりお伝えしています。
事務局:毎日LINEで配信をされるのは時間も手間もかかることと思いますが、とてもきめ細やかな取り組みですね。
-充実した社員研修で働きがいをサポート-
事務局:職員の業務スキル向上のためには、他にどのような取り組みをされていますか。
櫻井:当社は研修に非常に力を入れていて、新卒採用者は入社時に2週間ほどじっくり研修をするほか、入社後1カ月、3カ月、6カ月、10カ月、2年目、3年目にも研修の機会を設けています。また、全社員を対象とした合同ミーティングが月に1回あって、会社の方針を共有したり、社長からの訓話を伝えたり、著名人をお呼びして講演していただいたりしています。お金の貯め方やストレスとの付き合い方など、働く上で知っておきたいことについても色々と伝えています。それから、月に1回スタッフと人事担当が話す「1on1面談」という場を設けていて、悩み事はないか、心身の不調はないかなど確認をしています。他にも多層的にスタッフをサポートする制度を設けていて、生き生きと働き続けてもらえるように尽力しています。また、2020年からはミャンマーなどから技能実習生を受けいれているのですが、受け入れにあたっては会長と人事担当者が現地まで赴いています。そして、面接をしたり、家庭訪問をしてご家族様に仕事の内容や待遇をお伝えしたり、予定勤務先のメンバーからのビデオレターを観てもらったりして、不安なく働き始めてもらえるように尽力しています。私自身も5年間ほど人事にいたので、現地での研修や家庭訪問を担当していました。
事務局:技能実習生の受け入れにあたって、オンライン面接だけで済ませる企業が多いかと思いますが、そこまでされているのは驚きました。
櫻井:実際に働いてもらうと、お客さまの気持ちに親身に寄り添うことが自然にできて、困っている人を助けたいという温かい気持ちを持っていて、この仕事にピッタリだと感じています。
事務局:【あんしん宣言】の最後の項目にある運営上特に力を入れている事項には、「1986年介護専業事業者として創業 豊富な実績と長年のノウハウに基づく最高品質のサービスを提供します」とあります。最高品質のサービスとして、どのような部分に力を入れていますか。
櫻井:ロングライフ成城では、ご入居のお客様の毎日が楽しくて知的好奇心が満たされるものになるよう、さまざまなアイデアを出してサポートしています。その土台となるのが、「ゾーニング」という仕組みです。1階はお食事やイベントの空間、2階は映画鑑賞を楽しむシアタールーム、3階は人気の書籍や新聞を置いてゆったり過ごしていただくライブラリーとしてゾーニングしていて、ご入居のお客様が自然と身体を動かし、楽しいことを見つけられるようにしているのです。イベントも映画上映も毎日ご用意していて、良い刺激に触れられるように努めています。
事務局:イベントにはどのようなものがありますか。
櫻井:イベントは、毎日午前と午後の2回開催しています。大人の塗り絵、かんたん体操、顔ヨガ、ジェンガ、フラワーアレンジメント、季節の飾りづくり、カラオケなどなど、内容は実にさまざまです。中でも人気が高いのは、ご入居のお客様が料理をつくる「クッキングデイ」というイベント。皆さんで役割分担をしながら、カレー、餃子、ピザ、ちらし寿司、ティラミス、パンケーキなどをつくっています。障がいがある方でも、混ぜる係や盛り付けなどのできることを探してお任せしています。夏場には、ノンアルコールカクテルをつくるイベントが盛り上がって、「これとこれを混ぜるとこんな味になるのね」などと楽しみながら、美味しく飲まれていました。あとは、オペラや三味線などバラエティに富んだ音楽鑑賞イベント、外出イベント、ネイルなどのおしゃれを楽しむイベント、近所の保育園の園児さんとの交流イベントなども人気ですね。
事務局:本当に充実していて、楽しそうですね。
櫻井:ありがとうございます。ちょっと個性的なものでは、「フライデーナイト」といって、金曜の夜にちょっと夜ふかしをしていただくイベントがあります。キャンドルの炎を楽しんだり、音楽鑑賞を楽しんだり、お酒をたしなんだり、夜ヨガをしたり、リラックスして優雅な時間を過ごしていただいています。さらに、手話教室やミャンマー語教室などを開催して、新たな学びにもチャレンジしていただいています。
事務局:充実した毎日をご提供することで、ご入居者にどのような変化が見られましたか。
櫻井:メリハリのある毎日を送っていただくことで、自然と身体を動かすようになり、100歳で要介護度3だった方が要介護度1に改善したケースがありました。また、身体が不自由でややうつ気味だった方が積極的になり、「娘さんがいる海外に行きたい」とおっしゃって歩く練習を始めたケースもありました。当社の会長は常に「心が動けば体が動く」と申しているのですが、それを実感する日々を送っています。ご家族様からも、「こんなに充実した生活は自宅では絶対に無理だから、本当に感謝しています」とありがたいお声をいただいています。
事務局:ご入居者の中には、お部屋に引きこもりがちな方、イベント参加に消極的な方もいらっしゃるのかなと思いますが、そういった方にも変化は見られるのでしょうか。
櫻井:そうですね。ご入居時に消極的な方は確かにいらっしゃいますが、「この方は誘っても参加しない」という思い込みを捨て、お誘いを根気強く繰り返すことで、楽しく参加してくださるようになっています。ここでは、ミャンマーの技能実習生が一役かっていて、彼女たちが屈託なく明るく誘うことで、参加してくださるケースもあります。ただし、中には「今はそういう気分じゃない」「参加するのが大変」とおっしゃる方もいるので、ご無理のないよう、気持ちが前向きになるまでお待ちするよう、留意しています。
事務局:最後に、櫻井支配人がご入居者と接する上で心がけていることを教えてください。
櫻井:心を込めてご挨拶をすることです。ご入居のお客様にお会いしたら、どんなに忙しくても必ず立ち止まって一礼をして、笑顔でご挨拶するようにしています。この姿勢は、他のスタッフにも伝えています。丁寧なご挨拶をすることで、ご入居のお客様から「ちょっと聞いて」「あれが欲しいんだけど」などとご相談が始まることもよくあり、日常的にご要望を吸い上げることにもつながっているかなと感じています。
事務局:「ロングライフ成城」では、ご入居者の背景を尊重しながら、楽しくて知的好奇心が刺激される日々を提供されていることがよくわかりました。これからもご入居者が「安心・安全に暮らせる」ホーム運営を期待しています。本日はお忙しいところお話をお聞かせいただきましてありがとうございました。
※介護付有料老人ホーム「ロングライフ成城」外観写真
「ロングライフ成城」 類型及び表示事項
類型 |
介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護) |
居住の権利形態 |
利用権方式 |
利用料の支払い方式 |
選択方式 |
入居時の要件 |
混合型(自立含む) |
介護保険 |
東京都指定特定施設入居者生活介護事業者(一般型) |
居室区分 |
全室個室 |
介護にかかわる職員体制 |
2.5:1以上 |
【お問い合わせ先】0120-550-294(9:00〜18:00 年中無休)
〒157-0065 東京都世田谷区上祖師谷6-15-8