浜松〈ゆうゆうの里〉
「丁寧に見守り温かい交流を育む」
有料老人ホームへの入居を検討されている皆様にあんしんできる住まい選びをしていただくため、協会で実施している【サービス第三者評価】を受審されたホームをご紹介します。
サービス第三者評価とは、ホームが外部の専門家による評価を受けることで、自分たちでは見えなかった改善点に気付き、質の向上に励んでいただくことを目的としている当協会の事業です。詳細は「こちら」をクリックしてください。※「浜松〈ゆうゆうの里〉」の評価結果は本ページ下部よりダウンロードしてご覧いただけます。
今回ご紹介するのは、2024年度にサービス第三者評価を受審された介護付有料老人ホーム「浜松〈ゆうゆうの里〉」(静岡県浜松市)です。日本老人福祉財団が運営するホームで、1976年に開設され、「私にとってあなたはとても大切な人です」というケアスピリットを大切に、充実した第二の人生をサポートしています。浜名湖に近く温暖で自然が豊かな地域に建ち、近隣には多くの医療機関があり、安心して暮らしていただけます。
「浜松〈ゆうゆうの里〉」施設長の髙橋徹さん、副施設長兼生活サービス課課長の河原善之さん、総務担当主任の川村瑞絵さん、ケアサービス課課長の坪井彰紀さんに、ホームでの取り組みについてお話をうかがいました。
※左からケアサービス課課長の坪井彰紀さん、施設長の髙橋徹さん、副施設長兼生活サービス課課長の河原善之さん、総務担当主任の川村瑞絵さん(2025年4月現在)
−−ご家族と連携し、ご入居者を見守る
事務局:「浜松〈ゆうゆうの里〉」の特徴を教えてください。
川村(「浜松〈ゆうゆうの里〉」総務担当主任。以下、川村):奥浜名湖とよばれる自然が美しいエリアに所在し、四季のうつろいを感じながらゆったりと暮らしていただけるホームです。お元気で自立の方、要支援の方、要介護の方を幅広く受け入れ、現在は約300名のご入居者のうち約210名が自立の方です。自立のご入居者は、お買い物や外食を楽しんだり、国内外の旅行に出かけたり、習い事に通ったり、お仕事に行ったり、毎日をアクティブに過ごされています。介護が必要になっても、お一人おひとりに合わせたケアサービスを提供し、安心して過ごしていただけます。
事務局:第三者評価では、ご家族との交流に力を入れていることが高く評価されています。具体的にどのような取り組みを行っているか教えてください。
坪井(「浜松〈ゆうゆうの里〉」ケアサービス課課長。以下、坪井):当ホームでは、ご家族の方に気軽に何度も来館していただき、ご入居者の生活の様子をご覧いただきたいと考えています。その為、面会には時間帯の制限などはありません。長い時間お話を楽しまれた後は、ご家族が居室やゲストルームに泊まったりされます。ご入居者と一緒に近くの宿泊施設に泊まったり、翌日は浜松観光を楽しまれたりすることもあります。息子さんや娘さんはもちろん、お孫さん、さらにはひ孫さんまで面会にいらっしゃることもあります。先日は、ご入居者の100歳のお誕生日を祝うため、沖縄から親族が20名ほど集まり、とてもにぎやかで楽しそうでした。また、日常的な面会のほか、創立祭、文化祭、敬老会などのイベントにも、ご家族がご参加いただけます。ご家族がホームを訪れる機会を増やすことは、ご入居者の生活について知って頂ける機会になりますし、職員へ相談しやすくなり、信頼関係が築けると感じています。
事務局:第三者評価では、ご入居者一人ひとりの様子をまとめたお手紙を月に1回ご家族に郵送していることも評価されていましたが、詳しい内容を教えていただけますか。
坪井:要介護のご入居者が対象で、ホームでどのように生活しているかをご家族に伝えて安心していただくことを目的にしています。現在は約60名分を毎月作成しています。ご本人の写真を載せるほか、どのようなイベントやアクティビティを楽しまれたか、体調の変化、ケアサービスの様子などをお伝えしています。
事務局:毎月約60名分の写真や文章を用意するのは時間も手間もかかりますね。どなたが作成しているのですか。
坪井:普段からご入居者のサポートをしている居室担当スタッフが作成しています。大変な面もありますが、ご家族がホームにいらした時に「いつもお手紙ありがとう」と声をかけていただいたり、感謝のお手紙をお返事いただいたりと、ご家族からの温かいお言葉がスタッフのモチベーションにつながっています。中には、「毎月楽しみにしていて頂いたお手紙はファイルにまとめています」というご家族もいて、とてもうれしく感じております。
−−心のこもったコミュニケーションを大切に
事務局:第三者評価では、ご入居者とのコミュニケーション強化という項目も高く評価されていました。ホーム内の交流を育むため、どのような取り組みを行っているか教えてください。
河原(「浜松〈ゆうゆうの里〉」副施設長兼生活サービス課課長。以下、河原):まず、新しくご入居される方には、好きなことや大切にしていることをお聞きするアンケートを行っています。項目は、「好きな食べ物、好きな色、気に入っている服、好きな花、好きな動物、続けてきたこと、何をしている時が楽しいか、大切な人、大切なもの、尊敬している人、忘れられない出来事、思い出の場所、会いたい人、私のこだわり」など盛りだくさんです。そして内容をスタッフ間で共有して、「これがお好きなんですね」などとお声がけをしたり、お好みに合いそうなイベントやアクティビティをおすすめしたりしています。さらに、ご入居1カ月目、ご入居3カ月目には、「暮らしのリクエスト」というアンケートを行い、ホームでの暮らしに慣れたか、不安はないか、どんな習慣を大切にしているか、アクティビティやサークルへの参加状況、食事のご様子などを伺っています。新しい環境での暮らしは、緊張したり不安になったりするものですので、お一人おひとりの人となりを知りながら、徐々に馴染んでいけるようにサポートしています。
事務局:お部屋に閉じこもりがちなご入居者へは、どのようなアプローチをされていますか。
河原:当ホームでは、自立のご入居者を対象に「日常生活に関する調査」というアンケート調査を毎年行い、AIを活用して結果を分析しているのですが、「閉じこもり傾向」と診断される方は大体10名以下でそれほど多くありません。ただ、少ないとはいえ、閉じこもりがちでお元気がない方、他のご入居者と交流したいけれどシャイで勇気が出ない方もいらっしゃるので、ご様子を見守ったり、話しかけてお気持ちを伺ったり、ご興味があるイベントやアクティビティへの参加をおすすめしたりしています。また、それまでお元気に行動していた方が閉じこもりがちになる背景には、身体が動きにくくなっていたり、認知症の初期症状が現れていたりすることもあります。そこで、お部屋にいる時間が急に長くなった場合は、性格や気持ちの問題だけで済ませず、スタッフ全体で注意深く見守ることを心がけています。もし、要支援に移行しつつある兆候が見られたら、早期にサポートを開始して、自立支援や重度化防止に努めています。
事務局:ご入居者のお誕生日を毎年お祝いしていることも優れた取り組みと評価されていましたが、詳しい内容を教えてください。
河原:ご入居者のお誕生日には、スタッフがお部屋を訪問して、お祝いのメッセージを手書きしたバースデーカードとプレゼントをお渡ししています。去年のプレゼントはゆうゆうの里のロゴが入ったメモ帳で、今年のプレセントはボールペンです。ちょっとした品ではありますが、日常的に使うものをチョイスしていて、喜んでいただいています。スタッフ側も、カードとプレゼントを渡しに行くのをとても楽しみにしていて、「お誕生日を祝う時間は幸せを感じます」という話をよく聞きます。
髙橋(「浜松〈ゆうゆうの里〉」施設長。以下、髙橋):毎日の朝礼でも、「ご入居者の大切な日を私たちも大切にしたい」という想いから、その日にお誕生日を迎える方をホームの全スタッフで共有するようにしています。そして、その方にお会いしたらお声がけをして大切な日を分かち合いましょうと話しています。ただ中には、人前が苦手な方や目立ちたくない方もいらっしゃいますので、お一人おひとりに合わせた伝え方をするよう心がけています。
事務局:スタッフの声かけや傾聴のスキルを磨くため、接遇コミュニケーション研修にも力を入れているそうですね。
河原:スタッフは入社して3カ月間じっくりと接遇マナーの研修を受け、敬語の使い方、ご挨拶の仕方、お話の聞き方、電話の応対などを学んでいます。さらに毎年、全スタッフ対象で接遇&コミュニケーションの研修を行っています。これらの研修では、スタッフ同士でも丁寧なコミュニケーションを取りましょうと伝えていて、お互いに「ありがとう」と伝え合う習慣を身につけています。
髙橋:ご入居者が楽しく笑顔で過ごすためには、スタッフも楽しく笑顔でいることが大切ですので、アットホームで思いやりにあふれたチームを作ることをみんなで心がけています。日々、しっかり声かけをしたり、感謝の気持ちを伝え合ったりすることで、より働きやすい職場になることを目指しています。
−−感謝の気持ちを大切に、温かい絆を育む
事務局:今回、第三者評価を受けた感想をお教えください。
川村:常日頃からサービスの質向上に力を入れておりますので、オールAの評価をいただき、とてもうれしく光栄に感じました。今後も、優れた取り組みと評価された部分をさらに磨き、ホームの風土となるよう定着させていきたいと思っています。
事務局:最後に、お仕事をする上で心がけていることを一言ずついただけますでしょうか。
髙橋:スタッフは、「私にとってあなたはとても大切な人です」という財団のケアスピリットのもと、ご入居の皆様が笑顔でその方らしい日々を送れるよう真心を込めてサポートしています。また私を含めてスタッフ同士は、かけがえのない仲間であり、「感謝の気持ち」と「共に学び成長する姿勢」を大切にしたいと考えています。お互いに、ありがとうとリスペクトを伝えながら、ご入居者ともスタッフとも温かい絆を育んでいきたいと思います。
河原:以前お看取りをしたご入居者から、生前に「私のことをわかってくれてうれしい」というお言葉をいただいたことがあり、とても印象に残っています。ご入居者の気持ちに寄り添うとともに、「私のことをわかってくれる人」になれるよう心がけています。
坪井:ご入居者、スタッフ一同が笑顔あふれるコミュニケーションを取り、楽しく明るくアットホームな雰囲気づくりを意識しています。
川村:ご入居者と頻繁にお会いする立場ではないのですが、お一人おひとりの状況を観察すること、ホーム内でお会いした時には、ご挨拶とプラスして一言添えること、を心がけています。また、残業削減や子育て中、介護中のスタッフに配慮するなど、働きやすい職場づくりに努めています。
髙橋:今年度はホーム全体でも、ご入居者と接するときに挨拶に加えてもう一言の声かけをする「挨拶プラスワン運動」に取り組んでいます。コミュニケーションを広げることで、ご入居者に親しみや安心感を持っていただき、ホーム全体の一体感につなげていきたいと思います。
事務局:「浜松〈ゆうゆうの里〉」では、温かな交流を大切に、ご入居者お一人おひとりの充実した生活をサポートされていることがよくわかりました。本日はお忙しいところお話を聞かせていただきましてありがとうございました。
※介護付有料老人ホーム「浜松〈ゆうゆうの里〉」外観写真
「浜松〈ゆうゆうの里〉」 類型及び表示事項
類型 |
介護付有料老人ホーム(一般型特定施設入居者生活介護) |
居住の権利形態 |
利用権方式 |
入居時の要件 |
自立/要支援/要介護 |
利用料の支払い方式 |
全額前払い方式 |
介護保険 |
浜松市指定介護保険特定施設(一般型特定施設) |
居室区分 |
全室個室 |
介護にかかわる職員体制 |
2:1以上 |
【お問い合わせ先】0120-60-4165
〒431-1304 静岡県浜松市浜名区細江町中川7399
〇事業者からの解約事項について
入居者の行動が、他の入居者又は事業者の役職員の生命・身体・健康・財産(事業者の財産を含む)に危害を及ぼし、ないしは、その危害の切迫したおそれがあり、かつ有料老人ホームにおける通常の介護方法及び接遇方法ではこれを防止することができないときや、入居者又はその家族・連帯保証人・身元引受人・返還金受取人等による、事業者の役職員や他の入居者等に対するハラスメントにより、入居者との信頼関係が著しく害され事業の継続に重大な支障が及んだときに、本契約を解除することがあります。