「老後の暮らしを見据えた住まい選びと新生活」
ご入居者様:U様(70代後半) ご夫婦で入居
ご入居時期:2025年9月
ホーム:関東地方に所在する介護付有料老人ホーム(入居時自立)
お話を伺った方:ご本人様
有料老人ホームへの入居を考えるとき、「他の人はどう選んだのだろう?」と気になる方が多いようです。入居への不安が和らぎ、前向きな一歩を踏み出すきっかけとなるよう、実際に入居を決めた方々の声をご紹介します。
今回は、自分の足で確かめ、目で見て納得したうえで、『暮らし続けたい環境』を見つけたU様をご紹介します。
【老後の暮らしを考え始めたきっかけ】
相談員:2025年9月にホームへご入居されていらっしゃいますが、老後の住まいについて検討をはじめたきっかけを教えてください。
U様:2年ほど前に入居を検討する年齢を迎え、老後をどのように過ごしていくかを考え始めました。
相談員:入居先を決めるまでどのような活動をされたかを教えてください。
U様:居住地域周辺を中心に、6か所のホームを見学しました。ホーム選びでは、看取りを含めてどこまで介護してもらえるのか、そして自分たちが望む環境に合っているかどうかを重視しました。6か所を検討するにあたり、セミナーへの参加や1泊2日の体験入居もしました。
相談員:協会のリビング倶楽部はお役に立ちましたか?
U様:最初はどこから探せば良いのかわからなかったため、協会のリビング倶楽部通信の『登録ホームリスト』を参考にし、インターネットで調べながら事前に情報を収集しました。ホーム選びの最初のきっかけとして活用させていただきました。
相談員:検討し始めて2年間くらいとのことでしたが、今のホームへは見学してから、どれくらいの期間で決められましたか。
U様:今のホームには、見学してから約半年で入居を決めました。自分の希望とうまくマッチしたことが大きな理由です。
相談員:意外と上手く、早くマッチングしたという感じですね。
【入居の決断につながった環境の魅力】
相談員:老後の住まいとして、有料老人ホームへの入居の他に検討した選択肢はありますか?
U様:ホームへ入居する前はマンション暮らしでしたので、大きなリフォームを考える必要がなく、周辺環境が便利だったこともあり、そのまま住み続けるか、ホームに入るかで迷いました。
相談員:見学や資料請求など、情報収集をされた中で、現在のホームへ入居を決めた決め手になる事はありましたか。
U様:入居の決め手は環境でした。緑豊かな広大な敷地に加え、温暖な気候に恵まれた自然環境がとても心地よく、実際に入居してからもこの選択は良かったと感じています。
相談員:環境が変わりご不便になることはありませんでしたか。
U様:交通の便が悪いことです。最寄り駅の鉄道は、運行本数が少なく、買い物については車がないと少し不便になると感じました。
【入居前に直面する荷物整理の苦労】
相談員:ご入居先の決定や実際の入居までの間にご苦労されたことはありましたか。
U様:今まで住んでいたマンションよりも部屋が狭くなるため、何を残すべきか、何を手放すべきかを判断するのに、3か月ほど迷いました。
相談員:荷物の処分は多くの方がご苦労されていると思いますが、入居が決まってから行われたのでしょうか。
U様:実際はそうですが、探し始めた約2年前から、何を処分するかどうかの検討を始めていたため、突然処分したわけではありません。
相談員:入居前に知っておいたほうが良かったと思うことはありますか。
U様:入居する前にホームについてさまざまな情報を調べ、体験入居も2回行って、その際に不明な点を確認しました。
相談員:不明な点を事前に整理しておき、体験入居の際に確認されたということでしょうか。
U様:そうです。その結果を踏まえて入居を決定しました。
【ホームで始まった新しい暮らし】
相談員:新しい生活が始まってから、日々どのように過ごされていますか。実際の暮らしぶりについてお聞かせください。
U様:できるだけこれまでの生活と変わらないように心がけています。ホームの中だけで過ごすのではなく、今までと同じように外へ積極的に出かけて活動しています。場所は変わってもさまざまな情報を集めながら、ホーム内だけでなく外部とのつながりも大切にして暮らしていこうと思っています。
相談員:外部とのつながりについてですが、趣味などを通じてということもありますか。
U様:はい、運動などを通じて行っています。
相談員:食事はどうされていますか。
U様:ホームでも食事の提供はありますが、料理が好きなことと居室にキッチンがあることから、自炊をしています。ホームの食事もいただきましたが、和食・洋食ともに高齢者にとって良い内容だと感じました。個人的には、味付けがやや塩気強めに感じることもありました。
相談員:逆に入居して気になる点や困ったことはありますか?
U様:入居後、玄関ドアの開け閉めに不具合がありましたが、すぐに対応してもらえました。他には特に問題はありません。入居時にあらかじめ送っておいたカーテンなども、すべて取り付けることができました。
相談員:ホームのサービスについていかがでしょうか。
U様:担当の職員も親切で、私の名前や顔を覚えるのも早く、サービスも良いと感じています。職員の皆さんがしっかりと教育されていると思います。私自身はまだ職員の名前を覚えきれていませんが、多くの入居者がいる中でも、職員の皆さんはきちんと名前で呼んでくださるので、こちらも早く覚えなければと思っています。
相談員:最後に、ホームへの入居をご検討されている方へのアドバイスをお願いしいます。
U様:まずは断捨離を兼ねた荷物整理です。多くの方が、入居準備で最初に苦労するのは荷物の整理だと言われています。次に、体験入居は必ず行うことをお勧めします。複数のホームで体験入居を行うことで、ホームごとの違いを実感できますし、環境も実際に宿泊してみなければわかりません。自分の足で確かめ、目で見て納得することができるため、体験入居はお勧めです。
相談員:ホームへの入居を検討されている方々にとって本当に参考となる貴重なお話でした。本日はお時間をいただきありがとうございました。
U様は、ご自身が入居を検討する年齢を迎えたことをきっかけに、老後をどのように過ごすかを考え、ホームを探し始めたとお話しくださいました。自宅で、協会のリビング倶楽部通信の「登録ホームリスト」を活用しながら6か所のホームを見学されました。ホーム選びのポイントは「介護サービス」と「環境」であり、最終的には、入居前に比べて買い物に行く際の交通の便にやや不便さはあったものの、「環境」を重視して入居先を決められたとのことです。
体験入居では、自分の足で実際に見て確認し、複数のホームを比較することで違いを実感できたと語ってくださいました。また、日々の生活においても、これまでの生活と変わらないように心がけ、ホーム外にも積極的に出かけて活動し、さまざまな情報を集めながら外部とのつながりも大切にして暮らしているとのことでした。
インタビュアー: 相談員 渡邊 敬章
~有老協からのお知らせ~
ホームへの入居を決めるにあたって、情報収集はとても大切です。
有老協ではこれから入居を検討する皆さまへ注意するポイントから、様々な入居後のトラブル事例をまとめています。ぜひ参考になさってください。
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