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~相談員コラム~「ピンピンコロリ」が幸せですか?

~相談員コラム~

 「ピンピンコロリ」が幸せですか?

 

日頃、老人ホームに関するご相談を受けている中で、ご自身の最期についてピンピンコロリが理想、ねんねんころり(長患い)はイヤだ、といった声をよく聞きます。実際、ぽっくり寺などもあるそうで、長患いをしたくないという願いはよく理解できます。しかし、実際ピンピンコロリで亡くなる確率はどれくらいかというと全死亡者のわずか5%という指摘もあり、なかなか希望は叶いそうにありません。

また、突然死が本当に幸せかと言えばどうでしょう。日常の暮らしが突然絶たれる、自分の思いを家族知人に伝えることもできない。ご遺族からすれば心の準備もできぬままにお別れする辛さを味わう事になります。

ピンピンコロリの確率は低い、ご自身や周囲の方に与えるショックも大きいということを念頭に置けば、できるだけ元気に長生きする(健康寿命の延伸)、そのために食事、運動、健康、趣味、地域活動などを意識することが現実的と思えます。

それでも、突然の病や意識を失い自身が望む治療方針などを伝えられないケースもでてきます。そのような場合でも、自分の思い通りの最期を迎える為に、最終段階における医療、ケアについての要望(リビングウィル)を示しておくことがご自身のみならず周囲の方にとっても大切だと思います。

 ある会員ホームでは、専属の医師が延命治療やその効果、日常生活への影響を具体的に入居者に説明した上で、希望者に要望書を記入頂き、ホームと内容を共有しています。そこには延命治療、経管栄養〈胃瘻等〉苦痛の緩和措置(酸素投与等)に関する意向の他、最期を迎えたい場所、そばにいて欲しい人などが記されます。これにより、ご本人の心の平穏が得られ、また万一の場面でも周囲の方が落ち着きを持って応じることができます。

有料老人ホームでは看取りに対応しているホームも多く、ホームとしてこれまでどのようにご入居者の最期に向き合ってきたかお話を聞くことで、ご自身の最期を託すのにふさわしいホームかを選択する情報の一つとなるのではないでしょうか。

 人生100年時代と言われる今日、ホーム・在宅を問わずいつまでも元気にすごせるよう健康寿命を延ばすとともに、人生の最期に関する意志表示の必要性が高まっているように感じます。

(公社)全国有料老人ホーム協会 参与 倉田 久

 

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